はじめに
自宅のブロードバンドルーターとしてYAMAHA RTX1200を使ってます。
ソフトバンク光をひいていて、WAN障害はないのですが、
一台使用していない機器があります。
せっかくなので冗長構成を作ってみましょう。
構成のイメージ
上記の構成にRTX1200とUQモバイルルータを追加していきます。
UQモバイルルータは以下を使用しています。
「Speed Wi-Fi NEXT WiMAX 2 HWD31SWU」
また、LANケーブルが接続できるようにクレードルを使用しています。
「UQコミュニケーションズ Speed Wi-Fi NEXT W01 クレードル HWD31PUU」
普段は1号機がマスタールーターになっています。
2号機はバックアップルータとして構築を行います。
構成図的には以下になります。
構築
2号機の設定
2号機のバージョン確認
こちらでバージョンアップをしましょう。
インターフェースのIP設定
以下のコマンドでLAN1(LAN側)のIPを設定します。
ip lan1 address 192.168.111.102/24
LAN2側はモバイルルーターからのDHCP配布にお任せしていますので、
特段設定は入れません。
VRRPの設定
LAN1にVRRPグループ1として192.168.111.1の仮想IPを設定します。
priorityは同じVRRPグループに設定されているルータがマスタールーターになる際の優先度を設定しています。
1号機の方を優先してマスタールーターにしたいので2号機の方を1号機よりも小さくしておきます。
ip lan1 vrrp 1 192.168.111.1 priority=100
2号機から1号機への自動VRRP切換え条件
2号機がマスタールーターの際に2号機のLAN2(WAN側)が不通になった場合にマスタールーターを1号機に変更するための条件を記載します。
ip lan1 vrrp shutdown trigger 1 lan2
1号機の設定
1号機のIP設定変更
1号機のIPは192.168.111.1としてLAN側のPCやスマホのデフォゲに設定されていまが、 192.168.111.1 はVRRPの仮想IPに使用するので、LAN1のIPを設定変更しましょう。
ip lan1 address 192.168.111.101/24
VRRPグループへの設定追加
2号機と同様に LAN1にVRRPグループ1として192.168.111.1の仮想IPを設定します。 priorityは2号機への設定より優先にするため、200を設定します。
priorityを設定しないと暗黙的に100が設定されます。
ip lan1 vrrp 1 192.168.111.1 priority=200
1号機から2号機への自動VRRP切換え条件
2号機がマスタールーターの際に2号機のLAN2(WAN側)が不通になった場合にマスタールーターを1号機に変更するための条件を記載します。
ip lan1 vrrp shutdown trigger 1 lan2
状態確認
想定通り1号機がマスターになっているかを確認しましょう。
1号機にTELNETして「show status vrrp 」コマンドを打ちます。
下記の結果が返ってくれば1号機がマスタールーターとして稼働しています。
>show status vrrp
LAN1 ID:1 仮想IPアドレス: 192.168.111.1
現在のマスター: 192.168.111.101 優先度: 200
自分の状態: Master / 優先度: 200 Preempt 認証: NONE タイマ: 1
課題
無線LANのために1号機のルーターにDHCP機能を有効にしています。
2号機のDHCPはOFFにしていますので、1号機が壊れた際にIPの払い出し機能が失われてしまうんです。
Lua言語を使うとVRRPでマスタールータが変更された際にマスタールーターでDHCPを起動させれるようです。今度実装してみます。
1号機のDHCPで払い出しているIP情報を2号機に引き継がないとPCやスマホのIPが変わってしまう可能性がありますので、そこらへんも考えないといけないのかもです。